
ワークショップ⑧植栽地の整備(植栽穴の整え、排水溝の掘削)、⑨苗木の植栽
2018年5月16日(水)10:30~18:30、17日(木)8:30~17:00
「たねぷろじぇくとワークショップ⑧植栽地の整備(植栽穴の整え、排水溝の掘削)、⑨苗木の植栽」を海岸防災林再生地(宮城県山元町)で開催しました。ワークショップには、長野大学「里山再生学ゼミ」と「森の恵みクリエイター養成講座」の学生4名が参加しました。5月25日(金)~27(日)に開催される「第4回たねぷろじぇくと植樹祭」の準備として、植栽穴の整え、排水溝の掘削を行いました。また、苗木の植栽と、坂元小で育てた苗木の受け取りも行いました。
2018年5月16日(水)10:30~18:30 植栽穴の整え、排水溝の掘削、苗木の植栽
植栽穴の確認
2018年5月7日(月)~8日(火)に開催された「たねぷろじぇくとワークショップ⑧植栽地の整備(植栽穴の掘削と整え、排水溝の掘削)、⑨苗木の植栽」で、植栽穴の整えを行いました。重機で植栽穴を掘削したのち、塩ビ管を使って、植栽穴が綺麗な円柱形になるよう、整えました。その後、植栽穴の掘削と整えが終わった植栽地の全体を厚手のブルーシートで覆って、植栽穴の雨水が侵入しないようにしました。その効果はあったでしょうか。今回、現地に行ってみると、残念なことに、一部の植栽穴は崩れたり、雨水が入り込んでいました。ブルーシートを掛けておいても、その下の排水溝に雨水が流れ込み、かつ、植栽地の外へその雨水が流れずに、排水溝に雨水が溜まっている状態だと、雨水が徐々に地下を浸透し行き、排水溝に近い植栽穴に侵入してしまうのではないかと考えられました。
- 植栽地に到着。
- ブルーシートで覆っていた植栽地の様子。
- 雨水が排水溝に流れ込み、流れ出した様子も確認できました。
- ブルーシートで覆った植栽穴の上に雨水が溜まらないように、この区画では、塩ビ管を植栽穴の上に置いておきました。
- 塩ビ管と塩ビ管の間に、大量の雨水が溜まっていました。
- ブルーシートの上に溜まった雨水をバケツリレーでかきだすことにしました。
- バケツリレーで雨水を植栽地の外へ。
- ブルーシートを取り外してみました。
- ブルーシートの上に溜まった雨水の重さでつぶされた植栽穴。
- 植栽穴の中が崩れていました。
- この区画は、植栽穴の上に、土壌改良材の袋を置いてから、ブルーシートをかけていました。ブルーシートの上に大量の雨水が溜まっている様子はありませんでした。
- そのブルーシートを外してみました。
- 植栽穴に、雨水は侵入しているでしょうか。
- 雨水が侵入していかなった植栽穴。
- 雨水が侵入してしまった植栽穴。
- 雨水だけでなく、山土まで侵入し、植栽穴を完全にふさいでしまったものもありました。
- 完全に埋まってしまった植栽穴。
- ブルーシートの下の排水溝に溜まっていた雨水。この雨水が徐々に地下を浸透し、植栽穴に侵入したと考えられました。
植栽穴に雨水が溜まった原因とは(動画)
排水溝の掘削
植栽地に降った雨水が速やかに植栽地の外へ排水されるように、排水溝の掘削を行いました。
- 排水溝に流れ込んだ雨水が植栽地の外へ流れ出すように、掘削しました。
- ブルーシートの上に溜まった雨水を流しながら、排水溝の傾斜をつけていきました。
- 隣りの植栽地との境にある排水溝の一部を掘り下げ、雨水を一時的に溜める「溜まり」を作りました。
- 雨水が「溜まり」に流れ込む様子。
- 排水溝の完成!
苗木の植栽
この日は、5本の苗木を植栽しました。
- 土壌改良材を準備しました。真珠岩パーライト。
- バーミキュライト。
- 植木鉢を解体しました。
- 苗木を植栽穴に入れました。
- 山土や土壌改良材を入れながら、シャベルの柄でトントン突き、押し固めました。
- 人工土壌を入れる処理。
- 山土を入れました。
- マウンドを作りました。
- マウンドが富士山型になるように、手で丁寧に形を整えました。
- 植栽、完了!
- 日に焼けました!
植栽穴の整え
崩れたり、雨水が侵入してしまった植栽穴を再度、整える作業を行いました。
- 排水溝に近い植栽穴に雨水が溜まりやすい傾向がありました。
- 植栽穴に溜まった雨水をくみ出しました。
- ドロドロに雨水を含んだ山土も取り出しました。
- 深くて届かない場合は、シャベルで山土を取り出しました。
- 次に、乾いた山土を植栽穴に入れました。
- 穴に入り、踏み固めました。
- シャベルの柄でトントンしながら、押し固めました。
- 塩ビ管を立て、その周りに山土を入れては、トントン突き、固めました。
- 塩ビ管を抜きました。
- スポッ!
- 植栽穴の深さを計測しました。
- 整え作業が終わった植栽穴の上に、植木鉢の底皿を置きました。
- 植木鉢の底皿を置いた区画。
- テミを置いた区画。
- この日の作業は、これで終了!お疲れ様でした。
2018年5月17日(木)8:30~17:00 植栽穴の整え、排水溝の掘削、苗木の植栽
植栽穴の確認
「曇り」の天気予報が見事にハズれ、朝方にかけて強い雨が降りました。昨日は、「曇り」の予報だったため、植栽地にブルーシートを掛けていませんでした。植栽穴に雨水が入ってしまい、またやり直しになってしまうのではないかと心配しながら、植栽地に向かいました。
植栽地に着いてからは、まず植栽穴の確認を始めました。植栽地の地面はかなり湿っていましたが、植栽穴に雨水が大量に入り込んでいる状態ではありませんでした。しかし、植栽穴の底の部分がぬかるんでいて、再度、整え作業が必要な植栽穴もありました。
- 植栽地に到着しました。雨は小降りになっていました。
- 雨水が溜まっている場所を確認しました。
- 排水溝に溜まった雨水。
- 排水溝の雨水をくみ取りました。
- 排水溝を掘り下げ、雨水が流れるようにしました。
- 昨日、作った「溜まり」に流れ込んだ雨水。
- 雨が降ったおかげで、排水溝を掘り下げ、雨水が流れる傾斜を作ることができました。
植栽穴の整え
崩れたり、雨水が侵入してしまった植栽穴を再度、整える作業を行いました。雨水が溜まりやすい植栽穴では、5月7日(月)~8日(水)、5月16日(水)~17日(木)の4日間で4回(毎日)、植栽穴の整え作業を行いました。改めて、植栽地の水はけの悪さを痛感しました。
- 雨水が溜まっている植栽穴を探しました。
- 雨水が溜まってしまった植栽穴。
- くみ出しました。
- 植栽穴の底の部分がドーム状に崩壊しているところがありました。
- このような場合は、湿った山土をペタペタと塗り、パテ止めのようなやり方で、植栽穴を整えることができることが分かりました。
- 土壁の左官職人になった気分!
- 「パテ止め」方法で、整えが終わった植栽穴。
苗木の受け取り
坂元小で3年間、育てた苗木(コナラ1本)を受け取りに行きました。
- 坂元小に到着しました。
- 校舎。
- 苗木は体育館の隣りで育てていました。
- この苗木が3年間育てられたコナラの苗木です。
- 苗木を受け取り、車へ。
- 苗木を積み込みました。
- 苗木を植栽地に連れてきました。ここで、昼食。
苗木の植栽
この日は、17本の苗木を植栽しました。今回の2日間で22本の苗木(2連結型)を植栽しました。内訳は以下の通りです。
・コナラ: 18本
・ヤマザクラ: 4本
- 今日、植栽する苗木を探しました。
- 全部で、17本。
- 苗木を植栽する場所に持っていきました。
- 「I71」の苗木は、ここに植栽します。
- 植栽、開始!
- まず、植栽穴の深さをチェックしました。
- 植木鉢を解体しました。
- 苗木を植栽穴に入れました。
- シャベルの柄で、トントン。
- この処理では、人工土壌を入れました。
- 山土を入れ、トントン。
- この処理では、人工土壌でマウンドを作りました。
- 最後に、山土でマウンドを覆いました。
- 植栽、完了!
土作り
第4回たねぷろじぇくと植樹祭では、5種類の土壌改良材を導入し、苗木を植栽します。( )内に示されている効果を期待しています。
・バーミキュライト(保水)
・真珠岩パーライト(排水)
・黒曜石パーライト(排水)
・バーク堆肥(肥料)
・人工土壌〔商品名:ビバソイル〕(肥料+保水+排水)
これらの5種類の土壌改良材を配合の仕方(種類と量)を変化させて混ぜ合わせ、9種類の土壌改良材(配合材)を作ることにしました。
今回は、処理9で使う土壌改良材を配合して作りました。
処理1)山土(コントロール)
処理2)バーミキュライト4L+山土38L
処理3)真珠岩パーライト4L+山土38L
処理4)黒曜石パーライト4L+山土38L
処理5)バーク堆肥4L+山土38L
処理6)人工土壌4L+山土38L
処理7)人工土壌42L
処理8)人工土壌30L+バーミキュライト4L+真珠岩パーライト4L+バーク堆肥4L
処理9)人工土壌30L+バーミキュライト4L+黒曜石パーライト4L+バーク堆肥4L
- 土壌改良材を計量し、処理9の土作りを行いました。
- これが処理9の土壌改良材。3種類の土壌改良材がそれぞれ4リットルずつ入っています。
- これを人工土壌30リットルと混ぜました。
- ムラができないように、シャベルでしっかりと混ぜました。
- 保管用の小型のバットに移しました。
- スムーズな連携!
- 最後に、ブルーシートを掛けて、植樹祭当日まで保管しました。
苗木のチェック・水やり
第4回植樹祭で植栽する苗木をチェックし、水を与えました。水をバットの中に入れておきました。
- 確認が必要な苗木をチェックしました。
- 個体番号を確認しました。
- 最後に、バットに水を入れておきました。これで、植樹祭当日まで、水枯れは起きません。
- 5cmくらい溜まった水。
ブルーシートかけ
植栽穴の整えが終わった植栽地の全体を厚手のブルーシートで覆いました。
- テミを置いた区画。
- 植木鉢の底皿を置いた区画。
- ブルーシートを敷き、排水溝の上に塩ビ管を重しとして置きました。
- テミを置いた区画。
- 植木鉢の底皿を置いた区画。
- 植栽地全体。
片づけ
人工土壌の在庫数をチェックし、ブルーシートを掛けました。また、解体したペットボトル植木鉢などのゴミ類をまとめ、車に積み、持ち帰りました。
- 土壌改良材の在庫数をチェックしました。
- 「溜まり」の水量をチェックしました。
- ゴミ類を車に積み込みました。
- 上田に持ち帰りました。
植樹祭の準備、完了!
第4回植樹祭の事前準備は、完了しました。
- 準備が終わった植栽地の様子。
- あとは、植樹祭当日を待つのみ。
- 苗木達も、ここで植樹祭当日まで待ちます。植樹祭まで、あと1週間。
- 本当にお疲れ様でした。この少ない人数で、ここまでの仕事量をよくこなせたと思います。最強の4人!