
ワークショップ①種子の採取、②種子の蒔き出し(坂元小・白石第二小・亘理高・セキスイハイム東北G・長野大)
2018年10月14日(日)9:30~14:00
「たねぷろじぇくとワークショップ①種子の採取、②種子の蒔き出し」を深山山麓少年の森「菱沼の郷」と「たねぷろじぇくと植栽地」(宮城県山元町)で開催しました。ワークショップには、坂元小学校から8名(児童5名+教員3名)、白石第二小学校からは9名(児童6名+教員3名)、亘理高等学校から7名(生徒6名+教員1名)、セキスイハイム東北グループからは社員4名、長野大学から23名(里山再生学ゼミ&森の恵みクリエイター養成講座の学生22名+教員1名)の、総勢51名が参加しました。
午前は、深山山麓少年の森で「ベスト・オブ・王(どん)ぐり」というアクティビティを楽しみながら、コナラ・ミズナラ・クヌギのドングリを拾いました。今年は、やや不作でしたが、各参加者は10個以上のドングリを拾うことができました。その後、拾ったドングリをペットボトルで作った植木鉢に蒔き出しました。
午後は、たねぷろじぇくと植栽地に行き、苗木の様子を確認しました。また、海岸散策も行いました。
案内チラシ+申し込み用紙
スケジュール
9:00 深山山麓少年の森 到着
9:00~ 会場&受付準備
9:15~ 受付開始
9:30 ワークショップ 開会(深山山麓少年の森)
たねぷろ紹介
班分け&自己紹介
アクティビティ「ベスト・オブ・王(どん)ぐり」のルール説明
9:50~10:45 タネ集め&ベスト・オブ・王(どん)ぐり
→ アクティビティを楽しみながら、ドングリを拾いました。
10:45~11:20 タネまき
→ 植木鉢に拾ったドングリを蒔き出しました。
11:20~12:30 昼食
12:30 深山山麓少年の森 出発(バス移動)
13:00 たねぷろじぇくと植栽地(山元町山寺須賀)到着
13:00~13:30 植栽地の見学、苗木の観察、草抜き
13:30~14:00 海岸散策
14:00 ワークショップ 閉会
活動報告
深山山麓少年の森に到着
- 深山山麓少年の森に到着しました。さて、円陣を組み、いざ開始!
受付
- 受付
ワークショップ①種子の採取(タネ集め)
たねぷろ紹介
- 開会式
- たねぷろ紹介。「たねぷろじぇくと」の目的と活動内容を模造紙にまとめ、紹介しました。ちょっと緊張気味…。でも、精一杯やりました!
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たねぷろ紹介(動画)前半
たねぷろ紹介(動画)後半
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班分け&自己紹介
- 名札に貼ってあるシールの色が同じ人が、同じグループ。さあ、同じシールが貼ってある人をみつけて、グループを作ってみましょう。
- 各班のメンバーが揃いました。
- このメンバーで、今日は一緒に活動をします。
- 自己紹介をしてみましょう。
- ちょっと緊張気味?
- 久しぶりに再会するメンバーもいました。
アクティビティ「ベスト・オブ・王(どん)ぐり」のルール説明
「王ぐり」と書いて、「ドングリ」と呼びます。以下の3つの特徴を持っているドングリが、ベスト・オブ・ドングリの条件です。自分のベスト・オブ・ドングリを探して、各グループから4つずつドングリを出し合って、その合計の重さが最も重いグループが優勝!というルールです。
<ベスト・オブ・ドングリの3つの特徴>
①大きい、ずっしり、ぷりぷり
②縦にすじ、つやつや
③〔上級者編〕「根」がちょっと出てる
大きく健全な(状態の良い)ドングリは、発芽率も高く、発芽した後も大きく苗木が生長できる!という訳です。
<豆知識!>
われわれ「たねぷろじぇくと」では、コナラの種子(ドングリ)を使って、ドングリの大きさ(サイズや重さ)と発芽後1年間の実生(芽生え)の生長との関係を調査しました。ドングリを植木鉢に蒔き出す前に、ドングリの大きさを測ります。そして、春に発芽してからその年の秋までに生長した幹と枝の長さを測りました。得られたデータを分析してみると、「 大きなドングリほど、発芽してから1年間は大きく生長できる 」ことが分かりました。これは、大きなドングリほど、その親木からもらった栄養分がたくさんドングリの中に入っているためだと、考えられます。
- 今回、拾うドングリは、コナラ、ミズナラ、クヌギの3種類。アクティビティを始める前に、それぞれのドングリの違いを観察しました。
- ルールの説明、上手くできました!
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アクティビティ「ベスト・オブ・王(どん)ぐり」のルール説明(動画)前半
アクティビティ「ベスト・オブ・王(どん)ぐり」のルール説明(動画)後半
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タネ集め&ベスト・オブ・王(どん)ぐり
- 作戦タイム?
- さっそく、クヌギのドングリを拾っちゃいました!余裕!
- よく見ると、広場にも、コナラのドングリが…。
- 林の中に入っていきます。
- 早くも、こんなに拾っちゃいました!
- さらに、奥に進みます。
- やっぱり、今年は、やや不作。なかなか見つかりません。
- おっ!あったぞ!
- 見つけると、嬉しいものですね。
- 葉っぱの下を見ると、あった!
- 林の中も、よく見ると…。
- 一人で、こんなに拾えました!
- 広場に戻ってきました。さて、みなさん、ドングリをたくさん拾えましたか?
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タネ集め(動画)
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ドングリチェック
<ドングリが健全(状態の良い)か不健全(状態の悪い)かを判断する方法>
拾ってきたドングリを、水を入れたバケツに入れて、ドングリが健全(状態の良い)か不健全(状態の悪い)かを判断しました。ここで、健全な(状態の良い)ドングリとは、ドングリの中身がちゃんとつまっていて、おそらく発芽能力があると判断されるドングリのことです。
水に沈んたドングリは、健全な(状態の良い)ドングリ。浮いてしまったドングリは、不健全なドングリと判断しました。つまり、浮いてしまったドングリは、ドングリが生長する段階で、中身が枯れてしまったり、ドングリの中がゾウムシの仲間などに食べられたしまったドングリだと考えられます。つまり、発芽能力がありません。
- ドングリチェックのやり方をレクチャー。
- まず、拾ってきたドングリを、一人ずつ水を入れたバケツに入れました。
- 沈んだドングリが健全、浮いてしまったドングリは不健全。
- ちゃんと沈んでくれるでしょうか?
- たまに、根が少し出ているドングリが水に浮いてしまうことがあります。それは、発芽能力があると考え、健全なドングリとしました。
- 沈んだドングリを取り出しました。
- おっ!すごい、たくさん沈みました。
- 全部で健全なドングリが25個!今回、最高記録!?
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ドングリチェック(動画)
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ベスト・オブ・ドングリ選び&計量
- ベスト・オブ・ドングリの3つの条件をおさらい。
- さて、沈んだドングリの中から、自分のベスト・オブ・ドングリを決めてみましょう!
- おれ、これにしよっ!
- さて、各班、4つずつベスト・オブ・ドングリを出し合って、計量!
- 4つのドングリを準備。
- 一つずつ測りに乗せていきます。
- さて、何グラムでしょうか?
- ?何グラム?
- おっ!これ、すごくない!
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ベスト・オブ・ドングリ選び&計量(動画)
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結果発表!
「それでは、結果発表ー!」
「19.7グラムで、6班の優勝でーす!」
- 19.7グラムで、6班の優勝でーす!
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結果発表!(動画)
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ワークショップ②種子の蒔き出し(タネまき)
タネまきの方法の説明
- これから、タネまきのやり方を説明をします。
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タネまきの方法の説明(動画)前半
タネまきの方法の説明(動画)後半
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タネまき
- もう一度、タネまきのやり方を確認。
- まず、ドングリを埋め込む穴を3か所、空けます。人差し指の付け根まで、土に入れると、約5センチメートルの深さの穴ができます。
- 自分のベスト・オブ・ドングリを一番真ん中の穴に、蒔きました。
- 最後に、丁寧に、土の表面を手で押しました。
- タネまき、できました!
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タネまき(動画)
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植木鉢の名札作り&ドングリの冬越しの準備
- 名札を配ります。
- 名札の表には、学校名と自分の名前を書きました。
- 名札の裏には、蒔き出したドングリの種類(名前)とその個数を記入しました。例えば、「コナラ2つ、クヌギ1つ」。
- 名札に記入した内容を記録シートにメモしておきました。
- 植木鉢に名札を立てました。
- 最後に、台所用のスポンジで植木鉢をふたしました。これは、ドングリを冬の寒さや乾燥から守るためです。
水やり
- 最後に、水をたっぷり与えました。
- さて、来年の春、発芽してくれるでしょうか?お楽しみ…。
班ごとに記念撮影
- 1班
- 2班
- 3班
- 4班
- 5班
- 6班
植木鉢のお持ち帰りの準備
- ビニール袋に植木鉢を入れて、各学校まで持ち帰りました。
- なんか、嬉しそう…。
おわりに
植木鉢は各学校に持ち帰り、水やりや芽生え観察をしながら苗木が大きく育つまで(3年間)育てます。
- 学生からのメッセージ!動画へ
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おわりに(動画)
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全員で記念撮影
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全員で記念撮影
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お昼休み
昼食
- 「お腹はすきましたか?あっ、そう。ぜんぜん、すかない。なんと、お腹がすいていない人にも、お昼の時間がやってきました。」
- 今回も、セキスイハイム東北グループのみなさんから、カツカレーとお茶をご提供いただきました。ありがとうございました。
- 美味しくいただきました。
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昼食(動画)
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ドングリクイズ
- 深山山麓少年の森でみられるコナラ、ミズナラ、クヌギの「葉」「ドングリ」「幹」の実物を展示。この中から、コナラを当てるクイズ。
詳しくは、以下の活動報告へ。
●2018年10月13日(土)開催「坂小フェスティバル~たねぷろ企画ブース~」
たねぷろじぇくと植栽地へ移動
- 深山から植栽地へ
- バスに荷物を積み込みました。
- 坂元小、白石第二小、亘理高のみなさんは、大型バスで移動。
- 長野大のメンバーも、バスに乗り込み、植栽地へ。
たねぷろじぇくと植栽地の見学&海岸散策
たねぷろじぇくと植栽地の見学&苗木の観察
2013年3月に開催した第1回植樹祭から、2018年5月に開催した第4回植樹祭までに、計376本の苗木を植栽しました。その後、苗木の生残・枯死、苗木の生長をモニタリングしています。調査の結果、分かってきたことを参加者に報告しました。
- 植栽地に到着。
- 午後の部、開始。これまでに植栽した376本の苗木の状態や、モニタリング調査で調べていること、その結果を報告しました。
- 自分が植栽した苗木を探し、状態を観察しました。これは、クヌギ。
- この苗木で調査していることを説明しました。
- このコナラ苗木の地面には、土壌水分を自動的に計測してくれるセンサーが埋め込まれています。そのデータは、黄色のボックスの中にあるロガーに記録されます。
- 今年の5月に植栽したミズナラ。
- 植栽地の様子を写真撮影。
- 外来種のセイタカアワダチソウが増えていることを説明しました。
- 抜いたセイタカアワダチソウ。いっぱい抜いてくれて、ありがとう!
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たねぷろじぇくと植栽地の見学&苗木の観察(動画)
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集合写真
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集合写真(動画)
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海岸散策
- 海岸へ!
- 防潮堤からの眺め。
- たねぷろ植栽地の方向。
- バスと仮設トイレがみえている場所が、たねぷろ植栽地。
- 砂浜を歩き、海へ!
- 思ったほど、海水は冷たくありませんでした。
- 思い思いの時間を過ごしました。
- 大きな被害をもたらしたとは思えないほど、何か秩序のようなものを感じた海。開放的な気分になり、海遊びを楽しんだメンバー。何かを思い出し、何かを考えたメンバー。
- 漁船が一つ。サーファーがひとり。
- ハマヒルガオが一つ。かつての海がゆっくりと確実に戻りつつあることを実感しました。
- 最後に、みんなで植栽地を眺め、ワークショップは終了!
お見送り~また会う日まで~
- 坂元小、白石第二小、亘理高のみなさんは、帰路へ。
- また、会う日まで…。